ウォーレン・バフェット氏の発言と彼に繋がる投資家の系譜

お金全般

5月3日米投資会社バークシャーハサウェイのウォーレン・バフェット最高経営責任者CEOの後任がグレッグ・アベル副社長になることが取締役会で内定したとの報道があった。気になったのは、CNBCでバフェット氏が語った次の言葉だ。参考に原文も掲載。

「今夜私の身に万が一のことが起こったら、明朝からグレッグがCEO職を引き継ぐことを取締役は合意している」

“The directors are in agreement that if something were to happen to me tonight, it would be Greg who’d take over tomorrow morning”

こんなことに興味がある方に読んで欲しい
  • バフェット氏からこの発言が出た経緯
  • バフェットに至る大投資家の系譜と

バークシャーハサウェイは世界有数の投資会社ですから、取締役会で万一の場合の処置について話し合われ合意があったとしても何ら不思議はありません。ただ、普通は忌避される万一の場合の話をバフェット氏が公共の電波で敢えて語る必要はないと思いました。しかもバフェット氏の発言は米国でも日本でも、短文のニュースに引用されました。

バフェット氏が敢えてこの発言をした経緯

バフェット氏は、バークシャーハサウェイの株主総会で答える株主質問の中で

「バフェットさん、あなたにもしものことが有ったら(私が持っている)バークシャーハザウェイの株価はどうなりますか?(大暴落したりしませんか?そのことを考えただけで夜も安心して眠れません)」

と何度となく聞かれました。バークシャーハサウェイ株は、世界中の金持ちがこぞって買い求め、自分の多くの財産を同社につぎ込んでいる人からすれば、気持ちとしては分からなくはありませんが、それを本人に恥ずかしげもなく聞くのはやっぱりどうかなと思います。それを一番思ったのはバフェット氏本人と思うのですが、彼は以下のように答えるようにしていました。

「いくらバークシャーハサウェイの株価が暴落しようとも、あなたが被る損失は、私が受ける被害ほどではないでしょう」

ある意味ジョークを交えて、自分の死後を含めた後継者の問題に対してはぐらかしてきたとも言えますが、冒頭の発言は、長年株主から問いかけられてきた課題に一定の答えを出せたのではと考えます。

投資に正解なしが正解

オマハの賢人とも呼ばれるバフェット氏は御年90歳になる現在もその知性は健在ですが、投資成績に関しては、昨年コロナ禍で航空株を全部売却したり、日本の5大商社に同時に投資する以前から「神通力」はもはや通じなくなってきたと言われてきました。投資の神様でさえ読めない潮流があるわけですから、下々の者が「王道はこれだ!」なんて決め打ちでやったってうまくいくわけないんです。自分の前提(目的・目標・リスク許容度)に即して、その時々にある株式や投資信託などの金融商品をタイミングよくうまく組み合わせて、世界経済という荒波をなんとかかんとかかいくぐっていきましょう。

バフェット氏が登場したところで彼に繋がる著名投資家の系譜について簡単に振り返ります。

ベンジャミン・グレアムBenjamin Graham 

ベンジャミン・グレアム(1894年-1976年)は経済学者であり、自分もプロの投資家。自身が教鞭をとったコロンビア大学で、直接バフェット氏を指導している。

彼は安全域(Margin of safety)という概念を導入し、企業の内在価値である流動資産と時価総額の差が流動資産の半分、少なくとも3分の1の安全域が確保できる銘柄が「割安(バリューがある)」と判断していました。流動資産と純資産という違いはありますが、考え方はPBR(株価純資産倍率)の低い株が割安とするのに近い考え方ですね。

バフェットは彼が書いた「賢明なる投資家」が投資について書かれた本の中で最も重要と言っている。


フィリップ・フィッシャーPhilip A. Fisher

もう一人バフェットに影響を与えた投資家が、フィッシャーです。グレアムが割安を重視したのに対し、フィッシャーは成長性を重視しました。

企業の評価を下すのに、その企業自身ではなく、ステークホルダーに対して15の質問を投げかけることを提案した。それが成長性がある会社かどうかを判断するものだが、一つ例をあげると、「その企業に十分な利幅があるか?」など、抽象的なものなので、自分の尺度、もしくは同じ業界内での大小関係で推し量る必要があったが、今でいう機関投資家が企業に投資を行うかの判断時の項目リストのようなもので、大変参考になる。いかにもバフェットが好みそうなリストである。有名なのが「フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために(Common Stocks and Uncommon Profit)」である。

バフェットが(少なくとも途中までは)投資の神様と呼ばれるまでになる背景には彼ら2大投資家がいたというわけですね。割安で成長する株を買って持ち続けることができれば(ここが簡単ではないのですが)、そりゃそうなるわ、と。

今後の投資トレンド

FIRE界隈では、高配当株、インデックス、ETFなど放置系が推奨され、多くの人が殺到しているように見えます。私には、その様子が子供のサッカーのように見えてしまします。子供がサッカーをしている様子を見ると、みんながサッカーボールめがけて夢中になって突進するため、それ以外のスペースががら空きになって、生かされないことに例えました。何事もそうですが、あまりにも多くの人がとある分野に殺到しすぎると、全体の利益が薄くなってしまうことと、最終的にはバブルが引き起こされてしまいます。こういったことは常に俯瞰して冷静に自分がどういう状態に置かれているのかを見つめる必要があります。

放置を重視したのはバフェットも共通ですが、バリュー株や成長株といったワードは見られません。現在のように多くの参入者がいると、たくさんの目に晒されるため割安のまま放置されることが少なくなります。成長株も同じ側面はありますが、今後の世界の潮流を少しでも先取りできればコロナ禍の前のZoom株のように来るべき時に何倍ものキャピタルゲインが得られます。それが株式投資の手法の中でも一番難しい(のでFIREの手段としては推奨されないのですが)のでニッチのようにあまり注目されず放置されているわけですが、私自身はそれは世界を変革する見返りに投資家がゲインを受け取るの本来の姿だと思います。経済的自由を達成した後も投資家として取り組んでいきたいことでもありますので、成長株を一つの柱として取り組んでいきたいと思っています。

成長株については、今後も勉強したことや、自分のポートフォリオを紹介していきたいと思います。

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