【退職を迫られたら】交渉術#2 対抗策BATNAを極める

お金全般
こんな人に読んでほしい

交渉術といっても、厳しい場面でどう切り返していいのか分からない人

勤め先を辞めたくない場合と、この際辞めてもよいor辞めざるを得ないが妥結可能な範囲で可能な限り自分に有利な条件で辞めたい場合では作戦が異なるため、2章に分けて説明します。

辞めたくない場合

この状態では、交渉を続けることすらできないので、まずは交渉可能なゾーン確保のため、下記のように返します。

会社側の対応、あなたの返答案、必要な考え方の順に書きます。

会社側の対応 あなたの対応案 必要な考え方
あなたのポジションはもうありません。この場でサインしてください持ち帰って弁護士*1に相談します 労使は対等ですから、労働者は使用者の言われるがままではなく、自分の権利を守るために言うべきことは言うという姿勢が一番大事
この割増退職金条件で今すぐサインしてください。同意できなければこの条件の適用なく解雇となります 持ち帰って弁護士*1に相談します。ちなみにその条件は不当であるとの過去判例があります
面談が10回、数時間と絶え間なく繰り返される 違法です。ICレコーダーに録音しつつ、いつ、どんなやり取りがあったかメモに残す 事前に設定された双方の条件に合致するかどうかはせいぜい2回の面談で分かるはず
希望退職に応募しますか 退職を考えてないので、希望しません 会社が希望退職を募集するとき、人数の目安を設定する。その数に達すると、面談は終了するので、残留を希望する人はそれまで拒否し続けること
長期的なキャリア目標は何ですか 今後もこの会社に残り、自分のできる仕事を通して貢献することです 自分の要望を具体的に言わないこと。否定が明確でなかったり、自分の要求をポロッと出したりすると、逆に否定され、会社の思うツボです
今なら再就職支援も受けられます 退職する気はないので不要です
引き続き面談をしていきましょう 退職する気はないので、面談は必要ありません
希望退職への応募や転籍を拒否したら、不慣れな担当に移された 経歴や能力を考慮しない不当な異動は裁判で無効になるので弁護士に相談

*1この弁護士相談には、自動車保険の弁護士特約が適用できる可能性あり。代理店にまずは連絡を。

辞めたいが有利な条件を引き出したい場合

このパートの話に入る前に交渉術における用語を定義します。

  • 留保価値:交渉上これ以上引けない一線、撤退基準ともいえる。Reservation Value(RV)
  • ZOPA:ゾーパ, Zone of Possible Agreement, 交渉が妥結する可能性のある条件範囲
  • BATNA:バトナ, Best Alternative to Nagotiated Ageement この交渉が成立しなかったときにとれる最善の策

下記のようにZOPAを意識して交渉に臨むと、相手方からの譲歩も引き出しやすく、無駄な時間を費やさずに済む。

 あなたの留保価値(RV) 会社側の提示条件(BATNA) あなたの対応案(BATNA)必要な考え方
A割増退職金(EB)3年分を確保して退職EB1年分ですぐにやめる働き続けるZOPAがないため、妥協しない
BEB3年分を確保して退職 EB2年分ですぐにやめるEBを2年分に減額する代わりに1年間働くZOPA:あなたの「RV」~会社「EB2年分の支払い」
C条件の良い転職先を見つけるための時間を稼ぎたいEB1年分ですぐにやめるやめる代わりにEB2年と1年働くZOPA:あなたの「1年以上働く」~会社の~EB1年分ですぐにやめる)
D条件の良い転職先を見つけるための時間を稼ぎたい EB3年分ですぐにやめるEB2年分にする代わりに1年働くZOPA:あなたの「1年以上働く」~会社の「EB3年分の支払い」
E納得できない条件は飲まない即刻解雇裁判で戦う相手方も人間で、所詮は面倒なことを避けたいサラリーマン。そのためにも、ボイスレコーダーなどでエビデンスを確保しよう。

まとめ

交渉学にはセオリーがあり、下手に交渉を続けても、うまくいきません。また、ビジネスのあらゆる場面で使える、ポータブルスキルでもあるので、これを機会に基本から学びたい人には、以下の本がおススメです。実例をもとに、「ハーバード式交渉術」などの名著も引き合いに出しながら、易しく学ぶことができるでしょう。

アイキャッチはPhoto by Jaime Spaniol on Unsplash

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