【富士山噴火リスク】東京タワマンがヤバい12の理由

生活全般
こんな人に読んでほしい
  • 東京や首都圏のタワマンに住んでいる人
  • 首都圏タワマンの購入を検討中だが、リスクについて知りたい人

首都圏が地理的にヤバい理由

首都圏には地域そのものが自然災害の影響を受けやすい地理的要因があります。

 1.直下型地震
 2.東海東南海トラフ型地震
 3.富士山の噴火

1.では約100年前の1923年におきた関東大震災が有名です。約10万人の方が亡くなっていますが、その死因のほとんどが火災によるものです。首都圏自体が人口密集地である上に、現在もなお、環状6号線と環状7号線の間に木造住宅密集地が残っており、地震発生後の火災の消火が難しい一方で、行政による対策が進んでいないのが実情です。いまも19の活断層が首都圏にはあることが知られています。

2.は2035年±5年に起きる確率が高いとされており、東京23区でも3メートルの津波が予想され、東京湾や河川部での堤防があっても、強い地震動で入った亀裂の間から海水が侵入すると、海抜ゼロメートル地帯はすべて水浸しになってしまうといいます。さらに地下鉄網が張り巡らされた東京エリアでは、線路や駅に津波による水が流れ込むと同時に停電で真っ暗な事態も想定する必要があります。地震発生時に地下鉄に乗車していたら、溺れないために水流に逆らって、地上にただちに上らなければなりません。その時あたりは真っ暗なため、照明器具が必要になります。これについては、スマートフォンのライト機能が使えるでしょう。

見逃されがちなのが、3.です。これは、2.のあと数年以内に起こる可能性が高いと言われているもので、直近では1707年に発生した南海トラフ型地震である宝永地震の49日後におきた宝永大噴火があります。富士山の噴出物は上空に吹く偏西風によって必ず東方に運ばれ、宝永大噴火では江戸に数cm~10数cmの火山灰が降り積もったといいます。しかも宝永大噴火以前の噴火と噴火の間隔は147年と102年であり、今回の期間約300年はマグマだまりへの蓄積も多いため、噴火時の噴出物も比例して多くなり被害がより大きくなる可能性が高いと予想されています。また、江戸時代中期である1707年と、2022年現在とでは、火山灰に対する都市機能が受ける影響が全く異なります。

現代首都圏に住むリスク

現代では自然災害発生時に以下のようなライフライン、インフラへの影響を考慮する必要があります。

 4.電気
 5.
都市ガス
 6.水道
 7.通信、インターネット(電気に依存)
 8.鉄道(電気に依存、火山灰0.2mmで運航停止)
 9.道路

9.については噴火で火山灰が全体に10数cmも積もった場合、掃いてよけたら数10cmとなって道幅が狭くなり、ただでさえ殺到する避難車でさらに大渋滞が起こり、警察車両や救急車両を含む多くの車は通行不可となることが予想されます。そうなると生活者の多くが依存するスーパーやコンビニに商品が届かないだけでなく、宅配サービスによるネット通販物も届けられなくなります。この事態への備えとしては、飲料水、食料など生活物資の備蓄で備える必要があります。

また歩行者・自転車で避難しようにも、粉塵を吸い込めば健康被害が起こるため、屋外での活動ができません。雨天となり、下水に灰が流れ込めば、たちまち目詰まりを起こし、トイレや風呂の水が路上にあふれ出す事態になりかねません。専門家によると、東京都心に降り積もった火山灰は、土のう袋に詰めて、東京湾に廃棄するしか手がないのだといいます。こちらへの備えとしては、防塵マスク、ゴーグル、簡易トイレの備蓄が必要となります。

8.9.の交通機関がマヒすると、電気ガス水道のライフラインの維持が困難となって長期停止も覚悟する必要があり、場合によっては1週間から1か月間も停止する恐れがあります。

首都圏タワマン固有の課題

ここまで、首都圏に住むことだけでヤバい9つの理由について述べましたが、上記のような状態になった場合、東京および首都圏のタワーマンションの特に高層階の住民の生活をさらに困難にするものとして、

 10.エレベーターによる昇降
 11.エレベータに依存する飲料水、食料、医療品
けが人の運搬、救命救急隊の昇降
 12.災害後の資産価値低下リスク

が挙げられます。タワーマンションは確かに耐震・免震構造物付きの建物であり、地震自体の揺れから生命を守ってくれる機能は高いのが売りですが、生き延びたらそれで終わりではなく、生活はその後も続きます。救命救急隊も、ヘリなら助けにきてくれるかもしれませんが、東京中の何十棟で同時に必要とされたら、足りません。最大の問題は、火山灰の場合、台風や東日本大震災の時の計画停電のような短時間の停電では済まない可能性があることです。1週間、1か月停電し続けたら、どうなるでしょうか。地上5階程度の低層集合住宅なら、高齢者でもなんとか昇り降りできますが、30階を毎日往復できるものではありません。

江戸時代でも、降った火山灰の処理に難儀したことは想像に難くありません。自然災害に脆弱なインフラに大きく依存する我々現代人にとって、上記のような事態に陥った場合に、いかに生き抜くかは、江戸時代よりも手厚く備えておかなくてはいけません。対策として、理想的には首都圏以外に避難可能な家を持つ親戚や、別宅を持てたらいいですが、多くの人にとって容易ではないでしょう。逆にそういったことに備えられる人であれば、タワマン高層階に住むことのリスクヘッジができていると言えますが、そうではない場合は、タワマンを選択しない判断も必要でしょう。

また、タワマンは押しなべてそうではない物件よりも高価な傾向があります。資産価値が下がりにくく人気なわけですが、いったん大災害が起きて住みづらいことが知れ渡れば、せっかく大枚はたいて所有した物件の資産価値が、高層階ほど低くなるという皮肉な結果も起きえます。

まとめ

東京一極集中は、感染症などの健康維持や、渋滞、地価の高騰、通勤時間などの経済的損失その他様々な要因で問題とされてきましたが、それを上回るメリットを感じてきたからこそ、今の東京はこれだけの人で賑わっているということもできます。本稿では日本で生きていく上で避けて通れない地学的災害、特に火山噴火による首都圏固有のリスクについて述べました。もちろんこれらを知ったからといって、現状維持バイアスに支配される人間はそう簡単に行動を変えられるものではありません。日々これだけを考えて生きていいくわけにもいかないのも確かですが、命にかかわることですから、優先順位を間違えないようにだけはしていただきたいです。

冒頭に述べたように、東海東南海トラフ型地震は2035年±5年に起きる可能性が高いとされています。その後まもなく近世にない大規模な富士山噴火があるとすると、こちらも20年以内に起こる可能性があります。我々日本人の誇りである富士山が我々に牙をむくなど、信じたくはないのですが、それが科学的歴史的事実に基づく予想なのです。

直下型地震と海溝型地震はそれぞれ阪神淡路大震災と東日本大震災が現代を生きる我々の記憶にも新しいですが、問題は、日本国内で富士山以外の噴火についても、300年以上大規模なものが発生していないことです。このことが日本人が特に被害が大きくなることが予想される東京においても、影響度が地震や津波よりも大きい可能性がある火山灰に対する対策がイマイチ進まない原因と思われます。

タワマン以前に、ここまで読んでいただいた読者で、就職先をこれから決められる若者には、命あっての物種であり首都圏以外の就職先を選ぶことも考えてほしいですし、本社をどこに構えるかを決められる経営者には、従業員を守るために、郊外への移転も考えるべきとお伝えしたいです。

タワマンを検討中の方にお伝えしたいことは、タワマンの営業パーソンはこのようなネガティブな内容について決して触れませんし、問いかけても答えてはくれません。購入後に補償をしてくれるわけでもないということです。これを知ったうえで、購入に踏み切るかはあなた次第ですが、より詳細な情報について知りたい方には、地球科学者・鎌田氏の著書をお勧めします。

本稿では、首都圏のタワマンに住む上でのネガティブな情報をひたすら羅列した文章になり、読者の中にはそんなこと起こるわけがないという反応を示される方もいるかもしれません。しかし、大丈夫と証明してくれる人も、保証してくれる人もいません。自分の身は自分で守るしかないのです。鎌田氏も引用する「知識は力なり」と哲学者フランシス・ベーコンの言葉どおり、筆者はまさに自分の命を救ってくれるのは、自分の知識だと、実感しました。

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参考資料:京都大学2020年度退職教員最終講義 鎌田 浩毅 (人間・環境学研究科 教授)「地震・噴火・温暖化は今後どうなるか?」配布資料より。動画もおススメ

Photo1 by Yosh Ginsu on Unsplash

Photo2 by JJ Ying on Unsplash

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