桜の塔の玉木宏はまるで竜の道の竜一⁉次回5/13第1部クライマックスへ!

ドラマ

脚本は、「3年A組-今から皆さんは、人質です-」の武藤将吾。

かつて警察官であった父を死に追いやった警察組織の不正をただすために手段を選ばずトップへひた走る上條漣(玉木宏)に対し、幼馴染で同じく警察官になった同僚の水樹爽(広末涼子)はその不正を疑い詰め寄るが…玉木のダークっぷりは、昨年のフジテレビドラマ「竜の道」で玉木演じる竜一を彷彿とさせる。桜の塔は2部構成で、第1部が来週5/13に終わり一区切りが付く。本記事では昨年放送された竜の道と対比させながら、第4話までの同ドラマの見どころを、ネタバレなしで紹介。

前提として、全ドラマチェックなどとはほど遠く、1クールに1ドラマ観ればよいレベルの、完全なドラマ初心者目線で語る。

目次

初めは次の展開ミエミエに嫌気が差し掛けかけたが…

1話の最初のほうから、これ竜の道やん!って思ってから、2話の途中までは正直、展開が読めてはいたが、不正のしっぽを水樹(広末)に捕まれ、それを問い詰められてどう切り抜けるのかは、刑事ものならではの趣向が取り入れられている。

そこから先は「父親の死の真相」に絡んだ魑魅魍魎とした警察上層部の妬み、嫉み、裏切りが連続するドロドロの世界が繰り広げられる。初めは上條(玉木)の暴走を疑ったり、なだめたりのどちらかというと受け身に回っていた上司の千堂(椎名桔平)が、諦めかけていた警視総監への野望に再び火が付き、一番うまく立ち回ろうとするが、4話の最後で衝撃の事実が発覚し…。次回5話で真相が明るみになって第1部が完結予定。

スピードと静止カットによる緩急自在の演出

現代らしい、携帯電話を駆使して次のシーンへテンポ良く移る一方で、異常に長い時間、無言のカット割りと目つきで物語を進行させる。

テンポの良さでいうと、もっと引っ張るのかと思いきや2話目であっさり水樹(広末)にバレて、次の話に移るといったものだったり、千堂の妻がいるのにチョイ役でも顔出しがないのは、ストーリに関係がなく、テンポを阻害してしまうからだろうと思った。

特に長いなと思ったのは、刑事部長・千堂(椎名)の娘で上條と婚約中の優愛(仲里依紗)が、仕事だと言ってディナーの途中で退席する上條をにらみつけるシーン。しかしこの後頂点に達した優愛の怒りの発露が、物語を新たな展開へと導くきっかけにもなる。

お約束の突っ込みどころも満載

初めは吉田鋼太郎、光石研、椎名桔平の警視監3人が、同期であること。吉田は、権藤役で大変いい味出してますが、62歳だから、ふつうなら天下っているはず。

また、23年前に上條(玉木)の父が巻き込まれた際のセピア色のシーンに、ドラマの現時点(2016年)に存命中の人物の多くも、回想として出てきますが、さすがにそれは無理があるだろと思うものが多かった。

例えば、吉田演じる権藤は、とあるシーンで上條の父勇仁から「いつかお前も子供ができるとわかる」と言われるのですが、勇仁役の岡部たかしより遥かに年上だし、いや、そのヒゲ面、とうに子供いるやろ!って思ったのは筆者だけではないはず。無理からぬ話ではあるが、おかっぱ頭の高岡早紀(可愛いけど)や、橋本じゅんの回想シーンもきつかったかなぁ。

物語のキーともなるスキットルとはいえ、警察の職場でウィスキーを飲むシーンはさすがにあり得なくない?と思うし、展開上必要とはいえ、警察OBのママ(高岡早紀)の高級クラブの登場回数が少し多すぎて「昭和グセ強い」のと、他のお客さんが見当たらないとはいえ、そのクラブで大きな声で謀議を図るのも、ちょっと不用心すぎる。

ところで「竜の道 二つの顔の復讐者」はどんなドラマ?

孤児だった双子の兄弟、矢端竜一(玉木宏)と竜二(高橋一生)。彼ら引き取り育ててくれた養父母が営む運送会社をキリシマ急便社長霧島(遠藤憲一)がアコギに乗っ取り、二人を死に追いやる。霧島への復讐のため、竜一は違う人物によって死を偽装、元は竜二と瓜二つの顔を、整形し違う人物に成り代わって裏の世界で頭角を現していく。一方、竜二は運輸業界を管轄する国土交通省でキャリヤ官僚として、言わば表の世界で出世街道を歩み、霧島とその娘(松本まりか)に接近する。その復讐の果てに二人が観る景色とは…

他にも、霧島が実の両親を死に追いやったことを知ったうえで、復讐に燃える二人に疑問を持つ義理の妹役の松本穂香、竜一が社長を務めるコンサルティング会社で裏の仕事をITを駆使して実行する奈緒、霧島の妻役で、崩壊した家庭でそれでも繋ぎ役となって奮闘する斉藤由貴など豪華キャスト。家庭崩壊している霧島家で、自分の存在意義を取り戻す松本まりかの演技は、復讐の本筋とは少し離れてはいるが、人生の破壊と再生を果たす後半の見応えあるシーンの一つ。竜一を献身的に支える遠山凛子演じる奈緒のまっすぐな目も印象的。

ビッケブランカの「ミラージュ」とSEKAI NO OWARIの「umbrella」が甘く切ないストーリを彩り、全8話完結でコンパクトに楽しめる。

今年正月放送の、松本まりかが語りを務めたNHK番組「あたらしいテレビ」で卓球の石川佳純選手もこのドラマを心動かされた映像コンテンツの一つとして挙げている。

桜の塔と竜の道の共通点

  • 玉木宏がダークな主人公
  • 幼少期の親の死が背景
  • 復讐劇
  • お偉いさんの娘に近寄る(竜の道では高橋一生演じる竜二)

第1部クライマックスと第2部も楽しみですね。また取り上げたいと思う。

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